優良事例

Good Example

経営部門 肉用牛肥育経営

庄内平野に根ざし伸び行く肉用牛経営

佐藤憲和

5.家畜排せつ物処理・利用方法と環境保全対策

(1)家畜廃せつ物の処理方法

固液分離処理の状況

混合処理

処理方法

牛舎から堆肥舎に運び、1~3か月かけて堆肥化し、自家利用または園芸農家に販売、稲わら交換している。
廃せつ物と敷料を牛床で牛に攪拌混合させ、それをローダーで堆積式の堆肥舎に移動し発酵を促進している。切り返し作業はショベルローダーを使用し、3週間に1回の間隔で行っている。敷き料(もみがら、おがくず)を十分に牛床に敷き詰め、ボロ出しは3週間に1回行っており、悪臭はほとんどない。
また、5台の大型換気扇(コンバーターで風量が調節可能)を設置し、上斜めから牛床に風を拭きつけ、牛舎内の換気、暑さ対策、牛床乾燥を行っている。

(2)家畜排せつ物の利活用
内容 割合(%) 品質等(堆肥化に要する期間等)
販売・交換 80% 1ヵ月~3ヵ月
自家利用 20% 1ヵ月~3ヵ月
(3)処理・利用状況
処理・利用状況
(4)評価と課題

処理・利活用に関する評価 堆肥舎はS53年から整備し、途中改築もしており意欲的に環境対策に取り組んできた。水田地帯の中での畜産経営の利点を生かし、稲わらを購入することなく、堆肥交換で手に入れており、堆肥は全量農地に還元している。稲わらを購入している肉用牛経営が増えている中、購入飼料費の節減に結びついている。

課 題
現在のところ問題は無い。今年度中に繁殖牛導入の計画を進めるが、堆肥舎及び敷き料の確保、堆肥の流通先の拡大など対策が必要である。

(5)畜舎周辺の環境美化に関する取り組み

牛舎の周辺は草花を栽培し、殺風景となりがちな牛舎の周りを、華やかにしている。もちろん通路や周辺の道路への垂れこぼしはなく、清潔な環境となっている。